緑に包まれた山、
キラキラと輝く水田、
歴史を感じさせる石垣の上に建つ古民家、
田舎の風景は都会で暮らす人々の心を癒します。
こんな世界で暮らしたいなぁ、
僕もそんな憧れを抱いて上勝町に移住しました。
でも、都会から来る人にちょっと心に留めてもらいたいことがあります。
田舎のこの美しい風景は、自然にそうなっているのではないということ。
そこで暮らす人々が、汗を流しながら守っているということ。
その典型的なことが草刈りです。
上勝開拓団のある庵ノ谷の古民家は借家です。
その賃貸契約書にはこんなことが書かれてあります。
「年に2回、敷地の草刈りをすること」
草刈りをしないとどうなるか?
1年で普通には歩けないような状態になります。
虫や蛇が住処をつくります。
かずらという蔓草が伸びて、
屋敷を飲み込み、
3年もすると人は住めない状態になります。
田舎で増えている空き家。
寂れてはいるが、立ち入れないほどの状態でない家は、
家主がたまに帰ってきて、草刈りだけはやっているからです。
年2回の草刈りはそんな状態を維持するための最低限の作業です。
美しい風景の中にある古民家は、
おそらく年5、6回は草刈りをしていると思います。
真夏の炎天下の中、汗だくになって草刈りをしているんです。
今年は雨が多く、
草の伸びはいつもより旺盛な気がします。
開拓団の敷地も既に1回草刈りしました。
美しい里山の風景を守るため、
これからは草刈りのシーズンです。
家の周りだけではありません。
集落の中の道は住民たちが「出役(でやく)」というボランティアで管理しています。
上勝町では年1回、町民総出で行う県道の草刈りもあります。
田舎を旅して
美しい風景に出会った時、
その風景を守るために汗を流している人々のことを
ちょっと想像してみてください。
今年も草刈り頑張ります!
上勝開拓団創業1年目の動画です。
この時は母屋の周りは荒れ果てていました。
草を刈り続けて6年、
渓流の見えるBBQ場“Riverside Kitchen”が出来上がりました。
これからのシーズン、家族や気の合う仲間でプライベートBBQはいかがですか?