農村の伝統“どぶろく”

徳島県上勝町、私たちが暮らす山村には美しい棚田があります。
上勝町は人口約1400人、コンビニもない山間部の小さな町です。

高齢化と人口減少で後継者は減り続け、棚田は危機的な状況です。
この棚田を守るために、農村の文化であった「どぶろく」を復活させました。

 

初めての米作りからどぶろく造りへ

毎年、お米を買っていた近所の農家さんが、稲刈りの時、コンバインで棚田に転落し亡くなりました。
お葬式が終わってしばらくたった頃、奥さんから言われました。

「もう田んぼはやめようと思っとるんよ」

楽しみにしていたお米が食べられなくのは寂しいことです。
でも、それ以上にこの棚田の美しい風景が消えることが残念でした。
この棚田を見ながら会社に向かうのが好きだった

「田んぼ、うちにやらせてもらえませんか」

私は思わずそう言っていました。
そして2021年春、棚田を借りて初めて米作りをすることになりました。

実際に米作りを始めてとんでもないことがわかりました。
棚田での米作りは全く儲からないのです。

町の農家さんは
「お米は買ったほうが安い。棚田をやるのは景観保護のため」と言います。
高齢の農家さんが田んぼをやめると後継者はいません。
上勝町の美しい棚田も少しずつ姿を消しつつあります。

なんとか上勝の棚田を守りたい。

そんな時、思いだしたのが昔飲んだ『どぶろく』でした。
町内のお年寄りに話を聞くと、上勝町でも昔はそれぞれの家で作っていたそうです。

「自分たちでどぶろくを造ってみよう!」

そう思うとワクワクした気持ちは抑えられなくなっていました。

 

私たちが目指す酒蔵

レストランに併設する小さな醸造所。
どぶろくが発酵する様子を見ながらお酒を楽しんでいただけます。

酒蔵の屋号は『エルミタージュ・バレー酒ブリュワリー』。
“エルミタージュ”とは、フランス語で【隠者の住まい。人里離れたところ】という意味。
日本語では『庵(いおり)』と訳します。
上勝開拓団の本拠地がある集落が『庵ノ谷』。
『エルミタージュ・バレー酒ブリュワリー』つまり『庵ノ谷酒醸造所』は、
四国の山奥にあるこの地から、いつか世界に認められる酒を作りたいという願いを込めて付けました。

 

上勝町で生まれ育った男がつくる酒

酒蔵の醸造責任者である、山田翔太は現在27歳。
上勝の風土を理解し、自然の変化を敏感に掴み、研究熱心で創意工夫が得意。

皆が初めての酒作りの中、醸造所に泊まりこんでデータを取り、日々研究を重ねています。

上勝町の米と水を使い、上勝町で生まれ育った男がつくる酒。
自信を持って『上勝の酒』と言えます。

どぶろく、リキュールのブランド名は『庵仁(Anjin)』。
人口が減り、寂しくなっていく山奥の庵(いおり)に、
再び多くの人が訪れ活気を取り戻したいという願いを込めました。

 

 

 

 

庵仁(Anjin)

品目 濁酒
内容量 〇〇〇ml
アルコール分 13度
原材料名 米(国産)米麹(国産米)
価格

 

 

 

 

 

かみかつ甘酒

名称 あまざけ
内容量 750ml
原材料名 米麹(徳島県上勝産)
価格 ¥1,000